投資系の本を読むと株や債券等のペーパーアセットと不動産等のリアルアセットへの投資が勧められていたりします。
今回はリアルアセットの海外不動産への投資について考えてみたいと思います。
まず、そもそもですが、日本では外国人であっても土地を所有できますが、これは世界でも一般的という訳ではありません。
日本やアメリカ等の先進国は外国人も土地を所有できますが、発展途上国では土地の所有ができない国も多いです。JETROの情報を参考にアジアで日本人が移住や投資を考えるであろう国々についてまとめたのが下のリストです。
外国人(日本人)の土地所有の可否(参照:JETRO)
フィリピン:不可
タイ:原則不可(4000万バーツ(約1億2千万円)以上等の投資であれば例外的に可)
マレーシア:可
シンガポール:制限有り
インドネシア:不可
香港:土地は国の所有
中国:土地は国の所有
台湾:可(台湾人が日本で土地を購入できるため)
韓国:可
このように実は多くの国では日本人という外国人が土地を所有することはできない現実があります。
もちろん使用権の所有等、土地を所有できない代わりの制度はありますが、日本やアメリカのように土地を無期限に所有できるのはアジアでは、マレーシア、台湾、韓国の3つの地域しかないのです。
よく海外不動産投資でマレーシアでの不動産投資が勧められたりしますが、これは逆にマレーシアぐらいしかアジアで不動産投資に適した国がないとも言えます。
もちろん中国でよくある使用権という形でアパートメント(日本でいうマンション)を所有することはできますが、これは更新ができるケースもありますが期間が有限(20〜70年、99年等)です。
つまり海外不動産投資といいながら、実際に日本人が周辺国で投資の候補として考えられるのは、発展途上国であればマレーシアのほぼ一択、先進国であればアメリカ一択の2カ国が現実的であるため、この2カ国のうちまずは好きな国について調べてみるのがよいのかなと思います。
上に書いてあるのはJETROを参考に記載しているため最新でない可能性や例外がある可能性もありますので、興味がある方はご自分で調べてみられてみてはと思います。