究極の円高1ドル1円ってあると思いますか?

究極の円高1ドル1円ってあると思いますか?Cool Samurai Blog

最近円高が続いていますが、1ドル1円になることってあると思いますか?

さすがに、それはないだろうという人が大半ではないかと思います。しかし、実は日本の歴史上には1ドル1円の頃がありました。

円が誕生した1871年には1ドルは1円だったのです。

そして、第二次世界大戦終了までは円安といっても1ドル5円程度でした。

しかし、第二次世界大戦後の混乱期にインフレが進みわずか4年間に15円、50円、270円、360円へと大幅に円安が進みました。

よく戦後最高値という表現がマスコミでされますが、正しくありません。

第二次世界大戦中も円はある程度の適正な為替レートであったものを戦後になって戦時国債等の大量の国債を償還するために大量の紙幣を刷ったために生じたインフレにより大幅に円安が進んだのです。

 

この歴史から学べることは、

日本の政治家・官僚には、戦時中ではない時期に国債は必ず返すという建前を守るために円を大量に刷って解決したという経験があるということです。

日本人の性格からして残高が急激に増加する国債についてもデフォルトすることはないのではと思います。それよりも前例のある解決策をいつかどこかのタイミングで実施するのではないかと危惧しています。

ちなみにこの解決策は日本以外の国でも比較的よく行われてきていることに注意が必要です。

 

(為替レートの推移)

【明治の円誕生~第1次世界大戦】

円は1871年(明治4年)に新貨条例により1ドル=1円という相場で誕生
1877年に起きた西南戦争の戦費を賄うため、不換紙幣を大量に発行したことからインフレが高進。1ドル=1円からの減価が始まった
1897年英ポンドをイギリスで金に兌換して本格的な金本位制を1ドル=2円強でスタートした。
1897年から1917年までの20年間は、極めて安定的に1ドル=2円強で推移していた。
第1次世界大戦では、輸出能力を失ったヨーロッパ諸国に替わって日本の物資が世界中に輸出された。日本では成金という言葉が生まれ、経常収支は大幅黒字となって、円は若干の円高1ドル=2円以下になった。

【関東大震災~第2次世界大戦】1918年に第1次世界大戦が終了、その2年後に不況が訪れ、更に1923年の関東大震災によって円は急激に下落。関東大震災の直前の1ドル=2円4銭から、1924年には2円63銭の円安となった。
当時は、為替相場が暴落するのは国の威信にかかわるとの感覚が強く、金輸出禁止を解除して金本位制に戻ろうという議論が出てきた。金本位制復帰に当っては、旧平価解禁(もとの為替レート、1ドル=2円で戻る)のか、新平価解禁(現状の為替レート、1ドル=2円63銭で戻る)のか、という問題が生じた。
現実には円安であるにも拘らず、当時の浜口雄幸首相と井上準之助蔵相は、旧平価に近い水準で金を解禁した。
マーケットを無視した旧平価での金解禁は、大幅な物価の切下げを強いることになり、企業収益が悪化、企業倒産や失業者が増大し、ついには昭和恐慌が起き、軍部が政治に介入しる事態を招いた。
1931年イギリスが金本位制を停止。日本も金本位制から離脱し、銀行券の金への兌換も停止した。これにより一気に物価が上昇し、ドル/円相場は大幅な円安となった。
1932年(12月) 1ドル=5円

【第2次世界大戦後】

1945年9月 軍用交換相場は1ドル=15円となった。その後インフレが進行し、軍用交換相場は1947年3月に1ドル=50円、1948年7月に1ドル=270円となった。そして、1949年には1ドル=360円になり、この為替相場が司令部の覚書によって日本政府に通達された。

参照:ドル円の歴史 FXブロードネット



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