(画像は国土交通省より、クリックで拡大します)
東京を中心とする関東地方では三環状と呼ばれる高速道路の整備が目下急ピッチで進められています。
三環状とは内側から、中央環状線、外環道、圏央道とあり、今は環状線が一番内側の都心環状線の一つしかない高速道路をその外側に3つ環状線を作るというものです。
環状線を整備することにより、例えば大阪方面から来た車が東北方面に行く場合にわざわざ東京の都心部の都心環状線を通らずに、中央環状線や圏央道等を通ることができるようになり、特に都心部の渋滞が減少することが見込まれています。
この三環状の整備のうち、今年2012年度には圏央道千葉部分が開通する予定です。これまでアクアラインを通っても木更津東までしか開通していませんでしたが、東京や横浜から千葉県の茂原や東金までかなり早く行けるようになります。
それでは、この圏央道千葉部分の開通によりどのようなメリットが生じるでしょうか?
■ゴルフ場
まず思いつくメリットはゴルフでしょうか?
千葉のゴルフ場については、メジャーどころのGDO 千葉県ゴルフ場をご覧ください。
特に茂原近辺やよく渋滞しましたが、これであまり渋滞せずにゴルフ場に行くことができるようになるかもしれません。
■サーフィン等の海遊び
これにより東京横浜から特に外房へのアクセスが向上するため、九十九里浜等でサーフィン等の海遊びをされる方には利便性が上がると思います。
■住宅需要
他には住宅や別荘等の住宅需要についてですが、これはどうでしょうか?
今でこそアクアラインの通行料は、普通車片道800円となっていますが、これは税金を投入し、社会実験という形で一時的に値下げしているものです。本来の通行料は片道3000円、往復で6000円というとんでもなく高額なものです。
かつこのアクアラインは完成までに約1兆4,409億円(wikiより)と多額のコストがかかっており仮に通行料を3000円に戻したとしても掛かったコストが回収出来るか不透明です。
つまり、住宅需要の生命線であるアクアラインの通行料が高額な金額に戻るかもしれないという大きなリスクがある以上、あまり住宅需要が盛り上がることは期待できないのではと思います。
正直、この通行料上昇リスクは投資をする上でかなり大きい(リスクが大きすぎる)ため、千葉県は本気で千葉を盛り上げたいと考えるならばアクアラインから債務の分離等を行って確実に安い通行料が持続可能だということを示したほうが、長期的にはメリットが大きいのではないかと思います。
2013年3月追記
2013年4月27日(土)14時に圏央道千葉部分が開通することとなりました。
http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000076330.pdf