最近コーカサス地方のジョージア、アルメニア、アゼルバイジャンのここ数十年の歴史を調べることに嵌っています。
この一帯にはアルツァフ共和国(旧称:ナゴルノ・カラバフ共和国)、アブハジア共和国、南オセチア共和国といった未承認国家がいくつもあり、いずれもソ連崩壊の頃にできた国々です。
対外的にはこれらの国は存在しないことになってますのでGoogle Mapで見てもジョージア、アゼルバイジャン、アルメニアの3カ国しか記載されていません。
この中で示唆に富んでいるのがアルメニアとアゼルバイジャンです。
特に1990年前後に起きたアルメニアとアゼルバイジャンとの間のナゴルノ・カラバフ戦争は大変興味深いです。
ソ連邦の一部であった両方の国にはソ連軍が駐留していましたが、ソ連崩壊の最中ソ連軍が撤退する過程でより小国のアルメニアがアゼルバイジャンに勝利しました。
これはアルメニアが早期に自国の軍隊を整えていたことと、アゼルバイジャンには自国の軍隊が無くまた兵士に実戦経験が乏しかったことと一時的に反ソ連的な態度であったことが強く影響しました。
この戦争の過程を見ると、現在は日本と近隣の半島の国には米軍が駐留していますが、もし将来どこかのタイミングで米軍が撤退することが有れば同様の戦争が起きてもおかしくないと感じました。もちろん起きないに越したことはありません。
他国の軍の傘で守られて安穏としていて自国の軍隊がない国が有事の際にいかに簡単に他国に蹂躙されるというとてもよい実例だと思います。
ついでに当時は負けたアゼルバイジャンですが天然資源が取れるため今では圧倒的に国力が強いのでいつか取り返そうと再度戦争なりが起きるのではないかと思います。
以前から注目していたアゼルバイジャンですが、歴史を紐解いて今でも火種が燻っていることを考えると、ちょっとこの地域に投資するのは難しいなと思いました。
歴史を学ぶことは平和のためにも投資のためにもとても大切だと思います。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ナゴルノ・カラバフ戦争
一方、コーカサス3カ国のうち、日本人ならビザ無しで1年滞在就労できるということで、日本人の若者の移住が盛んな国がジョージアです。
ジョージアは歴史を見ると悲しくなるほど軍が弱いです。
今から10年ほど前にロシアに喧嘩を売って戦争を仕掛けましたが、わずか1週間も持たずに敗北し領土を大きく2箇所喪失しました。
これが現在まで未承認国家として残るアブハジア共和国と南オセチア共和国です。
ジョージア軍はあまりに弱すぎるので再度戦争を起こすことは無いだろうとは思いますが、おそロシアと恐れられるロシアに対してまさかの自分から喧嘩を売った前科があるので何をするのかわからない不安感があります。
いまは全力でNATOへの加盟を目指しているので、無事にNATOに加盟できたらきっと再度ロシアに戦争を仕掛けるのではないかと私は思っています。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/南オセチア紛争_(2008年)